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GPコロンバスに向けたレガシーの日々

こんにちは、斎藤友晴です。
今、この記事を書いているのは、GPコロンバス直前。
GPコロンバスに向けてまとまった期間、レガシーをプレイし、レガシーについて考え、最終的な候補デッキが決まったところまでを振り返って書きます。
少しでもレガシー人のお役に立てればと思うし、レガシーをやった事がない人にも興味を持ってもらうきっかけになるといいなと思います。
この後、コロンバスで勝って優勝レポートなんて書けたら最高ですけど、それはまた別のお話。

まずはじめに、前回のレガシーGP、2200人が参加したGPマドリードではANTを使ってトップ4に入る事が出来ました。
その経験を生かしつつ、今回は前回優勝したリアニメートの対策を増やして出れば良いかな、なんて思っていたので、
本来はそこまで準備に時間を割り振らないイベントのはずでした。
しかし、《神秘の教示者/Mystical Tutor》が7月1日付けで禁止になった事で、僕のプランは崩壊。
新しい何かを見つけなくてはならなくなりました。
《神秘の教示者/Mystical Tutor》の無いANTは圧倒的に弱くなると感じたからです。
こうなると、もう時間を使わないなんて言ってられません。
前回好成績を収める事が出来た種目な事もあり、勝とうとする気持ちは大きかった。

自分のお店「晴れる屋」の店舗をオープンしたばかりの7月上旬。
スケジュールが割と混んでいたながらも、少しずつ色んなデッキを触っていく事にしました。
と、言ってもスタンダードとは違い、レガシーには本当に沢山のデッキタイプがあるので、全てのデッキを使うのは容易ではありません。
なので欲張らずに、興味があるデッキ、勝てそうだと感じるデッキからやっていく事にしました。
まず最初に手に取ったのは《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》デッキ。
ANTとリアニが弱くなったので、単純にそれ以外のコンボデッキで一番早いデッキを使ってみる事にしました。
デッキリストはこんな感じ。

4 Elvish Spirit Guide
4 Simian Spirit Guide
4 Street Wraith
4 Tinder Wall

4 Desperate Ritual
3 Manamorphose
4 Seething Song
4 Chrome Mox
4 Goblin Charbelcher
4 Lion’s Eye Diamond
4 Lotus Petal
4 Burning Wish
3 Empty the Warrens
4 Land Grant
4 Rite of Flame

1 Bayou
1 Taiga

Sideboard

4 Xantid Swarm
1 Deathmark
3 Duress
1 Empty the Warrens
1 Diminishing Returns
1 Hull Breach
1 Infernal Tutor
1 Pyroclasm
1 Reverent Silence
1 Shattering Spree

ウェブで拾ってきたリストのほぼコピーで、僕の介入は特にありません。
このデッキで平日大会に出てみた結果は0-2ドロップ。あとはその後少しばかりのフリープレイ。
結果、「《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》デッキは選択肢から外す」という成果が出ました。
理由としては
・運要素が強い。
青いデッキ相手の時は相手が《Force of Will(ALL)》持ってたら駄目。
1ターン目に《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》を起動しても勝ちじゃない。
すぐ土地がめくれて1点も入らなかったりする事がある。
それに、ゴブリントークンを沢山出しても相手が《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》を持っていたら終わり。
・そもそもそんなに強くない。
色んな相手とのマッチを想像するに、トーナメントでの勝利期待値が高いデッキという印象は受けませんでした。
基本弱いデッキなんだけど、本当に幸運が続いた時だけ勝てるデッキという印象を受けました。
相手どうこう以前に回してて自滅が多すぎます。
・プレイでアドバンテージが取れない。
極論、正しくマリガンができるかどうか以外、プレイングでの損得がほとんど無いデッキでした。
基本弱くてプレイで得も出来ないデッキじゃどうしようもありません。

と、いう事で、一瞬で選択肢がひとつ減りました。

次に目をつけて使ったのがCTP(Counter Top Progenitus)。
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》と《相殺/Counterbalance》のコンボを軸としたコントロールデッキながらも、
高速《大祖始/Progenitus》のブン回り勝ちがあるので、色々な相手に勝てそうな感じで好感が持てました。
日本レガシー選手権で殿堂プレーヤーの藤田剛史さんが使用しトップ4に入っていたリストを少しいじって使ってみました。
こんなデッキリスト。

4 Tarmogoyf
4 Rhox war monk
4 Noble hierarch
1 Progenitus

4 Brainstorm
4 Swords to plowshares
4 Force of will
3 Counterbalance
3 Sensei’s divining top
3 Natural order
2 Ponder
2 Jace, the mind sculptor
3 Daze

1 Dryad arbor
1 Island
1 Plains
4 Misty rainforest
4 Windswept heath
1 Flooded strand
2 Volcanic island
2 Tropical island
2 Tundra
1 Savannah

Sidebord

3 Firespout
3 Spell Pierce
2 Relic of Progenitus
2 Tormod Crypt
3 Krosan grip
2 trygon predator

平日大会に出て2-1、週末の大会に出て4-2という、イマイチパッとしない成績でした。
使った感想としては、絶望的なマッチも、楽なマッチも少なそうなデッキだと思いました。
ただ、調整を重ねたわけではないので、可能性はありそうなデッキだと思いました。
まず、このデッキを使うなら《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》と《相殺/Counterbalance》は4枚づつのほうが良いと思います。
両方とも単体だとそこまで強くなく、揃ってなんぼという印象を受けたからです。
その上で、そのコンボ自体があんまり強くないメタゲームの時は使わないほうが良いと思いました。

次に使ってみたのはマーフォーク。
以前のレガシーで、ANT、ZOO、ゴブリンに弱いデッキだという認識を持っていましたが、《神秘の教示者/Mystical Tutor》禁止でANTが環境から激減した為、
苦手な相手が減った今ならアリなんじゃないかと思ったからです。
最初に使ったのはこんなリスト。

4 Coralhelm Commander
4 Cursecatcher
4 Lord of Atlantis
4 Merrow Reejerey
4 Silvergill Adept

4 Aether Vial
4 Standstill
4 Daze
4 Force of Will
3 Stifle

13 Island
4 Mutavault
4 Wasteland

Sideboard
4 Submerge
3 Tormod’s Crypt
3 Spell Pierce
3 Hydroblast
2 Umezawa’s Jitte

69名参加の大会で使用し、予選ラウンド5-0からのID2回、トップ4でANT相手にミスって負けという結果でした。
マーフォークはデッキパワーが高く感じたし、使いやすかったので非常に好感が持てました。
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》というぶっ壊れカードのお陰でマーフォークが得意とする青系コントロールが増えているのも追い風だと感じました。
ちなみに、この大会の決勝戦はANT対決だったので、ANTはメタられてなければまだ結構いけるんだな!と思い、コロンバスの選択肢がマーフォークとANTになりました。
マーフォークは手応えを感じ、ANTは元々かなり経験があったからです。

まず、マーフォークをもっと練りこみたいと思い、少しリストを変えてまた大会に出てみました。
上記リストのメインの《もみ消し/Stifle》3枚を前回サイドインが多かった《呪文貫き/Spell Pierce》に変更。
その分で空いたサイドボードの枠は、《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》や《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》等の違うカードを試してみました。
で、結果は平日大会で3-0、週末の大会で2-2ドロップでした。
やはり、ゴブリンとZOOには明確に弱い。逆に、それ以外にはかなり強い事がハッキリしてきました。
ゴブリンはまだ何とかなるけどZOOは本当に厳しい。
そんな状況の中、サイドボードに黒をタッチして《非業の死/Perish》を入れたらZOO相性が圧倒的にマシになるんじゃないかと思い付きました。
他のデッキでも、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》、《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》、《貴族の教主/Noble Hierarch》等が活躍している環境だし、
現実的にありえるんじゃないかと思い、黒入りマーフォークを作ってみる事にしました。
そして、折角黒を入れるなら、《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》や《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》等の各種天敵クリーチャーに強く、
《行き詰まり/Standstill》ともバツグンに相性が良い《殺し/Snuff Out》は良さそうだと思い、メインに投入。
結果、以下のリストのマーフォークが出来上がりました。

4 Coralhelm Commander
4 Cursecatcher
4 Lord of Atlantis
4 Merrow Reejerey
4 Silvergill Adept

4 Aether Vial
4 Standstill
4 Daze
4 Force of Will
3 Snaff Out

3 Island
2 Underground River
2 Polluted Delta
2 Flooded Strand
2 Misty Rainforest
2 Scalding Tarn
4 Mutavault
4 Wasteland

Sideboard
4 Spell Pierce
3 Submerge
3 Perish
3 Tormod’s Crypt
2 Umezawa’s Jitte

週末の大会に出て、1回はゴブリンに負け、1回は《集団意識/Hive Mind》のデッキに負けて4-2でした。
しかし、集団意識デッキには自分のミスで勝っているゲームを負けにしてしまっっていました。
対戦相手の《集団意識/Hive Mind》からの《タイタンの契約/Pact of the Titan》で出るコピーは自分のコントロールする呪文なので、
《呪い捕らえ/Cursecatcher》や《目くらまし/Daze》で消す事が出来るの事に気付けず、負けてしまいました。
つまり、事実上は5-1。成績的にも使用感的にも手応えを感じました。
《殺し/Snuff Out》はあまりクリーチャーデッキに当たらなかった事もあり、それなりといった印象でした。
しかし、《非業の死/Perish》は、ZOOにこそ当たりませんでしたが、必殺技級の活躍があって頼もしかったです。
あとはやはり、ゴブリンに強くする為に《水流破/Hydroblast》系の投入は検討しなくてはならないと思いました。
僕の出発前までのマーフォーク調整はこんな感じでした。

もう一方のANTはというと、まずは優勝、準優勝が両方似た構成のANTだった時のコピーを使ってみました。

4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
3《金属モックス/Chrome Mox》
4《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
3《強迫/Duress》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
4《冥府の教示者/Infernal Tutor》
1《不正利得/Ill-Gotten Gains》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
2《むかつき/Ad Nauseam》

1《島/Island》
1《沼/Swamp》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《Underground Sea》
1《Tundra》
2《宝石鉱山/Gemstone Mine》
2《水晶鉱脈/Crystal Vein》

Sidebord

1《Tropical Island》
1《殺戮の契約/Slaughter Pact》
3《根絶/Extirpate》
2《見栄え損ない/Disfigure》
3《闇の腹心/Dark Confidant》
2《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》

デッキパワーは感じたものの、決めるターンに打つ必要があり、1マナ多く用意しなくてはならない《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》がしっくり来ませんでした。
ANTの構成は以前から《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》有りが良いか、2色で手札破壊を多くするのが良いかで意見が分かれるところでした。
もちろん、メタゲームによるのですが、現状僕が予想するメタゲームにおいて《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》には3色にして事故りやすくなったり、
1マナ多く用意する程のリターンは無いように思いました。
と、言うのも、ANTで出るなら手札破壊で《相殺/Counterbalance》や《魔の魅惑/Aluren》を落とせる事が凄く重要に思えたし、《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》が一番有効な
ANT同系戦が非常に少ないだろうと思ったからです。もしANT同系対決がそれなりに起こるようなメタゲームならメタられている可能性も高いし、そもそもANTは使わないでしょうし。
それと、ビートダウン相手にはキッカーで打つ事で1ターン時間が稼げますが、
《金属モックス/Chrome Mox》に刻印できる黒カードが少なくなってしまう事で逆に遅れてしまう事もあります。
それに、耐えて揃えて決めるパターンも見据えた感じになってしまうのならそれこそ、
ライフを削られると厳しいANTよりも《Force of Will》が入った《集団意識/Hive Mind》のような青系コンボデッキのほうが良いように感じてしまいました。
また、単純に《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》が入っているとプレイングがかなり難しくなると感じました。
そこで、スピードと序盤の安定性を重視し、2色で組んでみました。

1《島/Island》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《Underground Sea》
2《水晶鉱脈/Crystal Vein》

4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
4《金属モックス/Chrome Mox》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《定業/Preordain》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《強迫/Duress》
4《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
4《冥府の教示者/Infernal Tutor》
2《思考囲い/Thoughtseize》
2《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
2《むかつき/Ad Nauseam》

Sidebord

4《死の印/Deathmark》
2《根絶/Extirpate》
2《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
3《残響する真実/Echoing Truth》
2《思考囲い/Thoughtseize》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》

コロンバス出発直前の現状、こんな感じです。全くメタられていなければそれなりに結果は出せそうな気がしますが、100%の手応えは感じていません。
やはり、《神秘の教示者/Mystical Tutor》禁止によってスピードも安定性も下がり、厳しくなったと感じます。
使っていて、仮に相手の妨害やクロックが0だったとしても4ターン以内に倒せない事が10%以上あるように思えました。

黒入りのマーフォークとANT。この2つが最終的な選択肢となりましたが、デッキパワーと安定性の高さからマーフォークが優勢です。
両方のデッキが本番までに成長しなかったとすれば、ZOOとゴブリンがやたら多くない限り、マーフォークを使うでしょう。
ここまでが、東京近辺のレガシーの人々に助けてもらいながら、コロンバス出発前までに僕が出来た準備です。

僕はプロプレーヤーです。
プロプレーヤーたるもの、基本的に大きな試合に出る時は、環境の多くを把握している必要性があると考えています。
この記事を読んで頂ければ分かったと思いますが、そんな考えのプロプレーヤーが試合直前までに環境の多くを把握しきれていない種目、
むしろ予め期間が足りないだろうと放棄している種目、それがレガシーです。
プレイテストを重ねて全てを見渡そうとすれば、あまりにも膨大な情熱と時間がかかる種目。それがレガシーです。
やってもやっても全然試し足らない、中々行き詰らないという事は凄く楽しいし、その分誰にでもチャンスがある種目。それが、レガシーです。
GPコロンバスの為にと始めたレガシーですが、本当に楽しい。楽しくてしょうがない。
この楽しさをもっと多くの人に知ってほしい。
青単のマーフォークなんて意外とスタンダードのプレインンズウォーカーコンよりも安く組めるデッキですし。
それに、いつもと違う種目をやる事で新たな出会いも沢山あって凄くハッピーでした。

レガシーやった事ない人は是非やってみて下さい!

斎藤友晴より、世界中のマジックやってる兄弟達へ。

1 thought on “GPコロンバスに向けたレガシーの日々”

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